『女性状無意識(テクノガイネーシス)―女性SF論序説』重版出来!

kingyo112007-10-30

長いこと、品切れになり、某Amazonの古本でも、すんごい値段の付いていた『女性状無意識』(勁草書房)が、重版しました。いや、よかったよかった。
Amazonでは、まだ書影がでてまへんが、ご紹介します。
表紙の写真は、当時四谷にあったボンデージ・ショップA.Z.Z.L.Oの山崎シンジさんが撮ったモノ。お人形のように見えているのは、山崎ユミさんです。今のドール&ゴス・カルチュアには、おふたりがつちかったものが確実に継承されている気がしますね。



ちなみに、同じペアの写真が、『アヴァンポップ・増補新版』の表紙にもなっています。『アヴァンポップ・増補新版』には、山崎ユミさんのインタビューもでていて、ぱらぱら読み直していると、実に予言的だったなと感慨深いモノがありますね。つーか、時代が彼女の嗜好を追いかけたんだな、と。

92年くらいに、コロラドに住んでいるハイパーテクスト作家マーク・アメリカに会ったとき、「アヴァンギャルドって、二十世紀初頭のころにもあったんじゃないの? なぜ今アヴァンポップという形で前衛見直しなの? 」とつっこんだら、「昔は白人のものだったけど、今の前衛芸術は人種・性差・階級・セクシュアリィといった政治運動やハイテクが問題になっているのさ」とさらりと応じてくれたことがありました。今、次の世代が花開いて、ようやく彼らのやったことが実感をこめて理解されるようになり、先端がどう動いてきたのかと考えるのは、けっこうおもしろいことですね。

アヴァン・ポップ 増補新版

アヴァン・ポップ 増補新版