小谷真理関連のやおい論を memo的に書いてみると…

女性状無意識(テクノガイネーシス)―女性SF論序説

女性状無意識(テクノガイネーシス)―女性SF論序説

・『女性状無意識』第5章;「父権制下の両性具有」。古典SFの名作アーシュラ・K・ル・グウィン『闇の左手』についての分析。要併読文献としては、永久保陽子『やおい文学論』、野火ノビタ大人は判ってくれない』あたりか。
やおい小説論―女性のためのエロス表現

やおい小説論―女性のためのエロス表現

大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成

大人は判ってくれない―野火ノビタ批評集成

・『女性状無意識』第9章; 「テクノガイネーシス」。アメリカのスラッシュ・フィクション論を網羅。文化論としてまとめている。1994年までの国内外やおい論を網羅している文献案内あり。要併読文献としては、コンスタンス・ペンリー『NASA/トレック』。

NASA/トレック―女が宇宙を書きかえる

NASA/トレック―女が宇宙を書きかえる

・『エイリアン・ベッドフェロウズ』第四章;「キャプテン・カークはキャプ翼の夢を見るか?」。スラッシュ・フィクション報告。上記「テクノガイネース」論の元になったもの。最初の報告だけあって、勢いがあるおもろエッセイ。

エイリアン・ベッドフェロウズ

エイリアン・ベッドフェロウズ

・対談 キース・ヴィンセントVS小谷真理 <ユリイカ>1996年11月号、特集・クィア・リーディング。アメリカの日本文学研究家にしてゲイ活動家キース・ヴィンセントとのやおいをめぐる対談。けっこうなガチンコ勝負になっている。

腐女子同士の絆ーーC文学とやおい的欲望」、<ユリイカ>2007年臨時増刊号、特集・BLスタディーズ。オム・ファタール論から攻めのセクシュアリティ分析へと展開。要併読文献としては、アン・ライス<スリーピング・ピューティ>第二巻『眠り姫、歓喜する魂』解説「おマゾの花道」あたり?

「ポルノとエロチカ」、週刊百科 世界の文学90号、テーマ編<エロスの誘惑>、2001年4月3日。http://opendoors.asahi.com/data/detail/6354.shtml
女性の描く性文学のなかでの位置付けを説明している。

ジョアナ・ラス「女性による、女性のための、愛のあるポルノグラフィ」矢口悟訳。2003年9月号。特集: 彼女たちのセクシュアリティ(監修 小谷真理)。スラッシュ・フィクションに関する作家ラスからのアプローチ。おもろエッセイ。
・パネルディスカッション「世界の中心でやおいを叫んだ少女たち」創刊号(1993年9月)ミリオン出版。ウェブでも読める!→http://homepage3.nifty.com/Noah/yaoi_pd.htm

・『おこげノススメ』。ヤオイストの目で、男性作家の作品を読むと、こ〜んなに楽しくなる、という評論書。そ〜んなにヨコシマな目で見ていいんですか。そうですか。

おこげノススメ―カルト的男性論

おこげノススメ―カルト的男性論