解説

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 デイヴィッド&リー・エディングス<ドラル戦記>第三巻の解説「老いたりといえども、神は神」。
80年代後半、異世界ファンタジー大流行の中心的存在だったエディングスを、当時の粘着的いちゃもんを洒落のめしつつ、今日的評価を解説する脳天気エッセイ。

ちなみに、エディングスは夫婦で共作していたことが今日では明らかにされているが、妻の名が抹消されその業績がシャドウワークにおかれがちである、という事態がなにを意味するかは、ジョアナ・ラス『テクスチュアル・ハラスメント』(インスクリプト刊)に詳しい。テクハラという扱っている内容はイタくてどシリアスなのだが、ラスの論調は軽々していて、楽しげ。最悪の状態を笑い飛ばすSFならではの覇気が感じられる一冊となっている。


それにしても、<ドラル>を読んでいると、故人となったリー・エディングスがいかに凄腕だったかが偲ばれて、感慨深いものがあるなー。