今年の収穫

年末回顧のシーズン。読書家のみなさんの回顧を読みながら、読み落としのチェック。
一般書については、今原稿作成中。年明け公開。


まー一番の収穫は、<文學界>に掲載された佐藤亜紀さんの『メッテルニヒ氏の仕事』第一部なのだが、残念ながらまだ書籍になってない。
政治を批評的に裁断する手つきがすごくて(なんど爆笑したことか! 麦酒飲みながら酒場で政治談義しているような楽しさ満載)、なぜ佐藤亜紀氏がメッテルニヒに興味をもったのか、よくわかる。国際人として活躍することの意味が緻密に描かれているからだ。

元外交官の佐藤優氏の著作に通じるところがあるのでは、という感触を抱いた。



それはそうと……

日経新聞での回顧特集で、今年の三冊の記事が出た!



☆ 2011年の回顧

http://www.nikkei.com/life/review/article/g=96958A96889DE1E5E7E6E0E6EAE2E0E6E3E0E0E2E3E39F8890E2E2E3;p=96948D819791E18D91938D81E38D


八杉将司さんの『光を忘れた星で』は、ほんっとによかったな〜。
講談社BOXで出たものだけど、しみじみ味わった作品だった。
こういうのが、書けるのか! という驚きと、ちがう身体を借り受けて異世界を体験するような感動があったと思う。

光を忘れた星で (講談社BOX)

光を忘れた星で (講談社BOX)





ところで、ウェブには、昨年のもあがっていて、
2010年の場合は、ここ。

http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A96889DE0E2E7E4E4E0E0E2E0E7E3E0E0E2E3E29F8890E2E2E2

『創世の島』の衝撃もいまだに忘れられないな。
あの本を読み直すたびに、あのけなげな少女をぎゅうっ! と抱きしめてあげたい、と思ってしまう。

創世の島

創世の島