丑年にちなんだ傑作とか

丑年なので、牛にちなんだ小説を思い出してみた。けっこうな傑作がならぶ。ほかにもあるかな。

こうしてみると、ミノタウロス牛頭天王など、牛はファンタジーと縁が深い動物だということがよくわかる。


夢見るミノタウロス

夢見るミノタウロス

 アメリカの南部でコックをしながら地味に生きるギリシャの怪物ミノタウロス。その日常をやさしく綴るなごみ系ファンタジー


マーブル騒動記

マーブル騒動記

 突然知性を獲得した牛が、人権ならぬ牛権を主張するSF。第3回日本SF新人賞受賞作品。主人公のモー太郎が大人で包容力がある感じ。

美濃牛 (講談社文庫)

美濃牛 (講談社文庫)

ミノタウロス神話をもとに鍾乳洞で事件が起きる迷宮ミステリ。探偵・石動戯作が登場するシリーズの一作。

くだんのはは (ハルキ文庫)

くだんのはは (ハルキ文庫)

戦争下にあってもなお繁栄をつづけるとある旧家。そこに隠されていたオソロシイ秘密を綴った和流ゴシック。今読み直してもこわい。


ミノタウロス

ミノタウロス

20世紀初頭のロシアはウクライナで、革命のさなか無軌道な暴虐と殺戮に明け暮れる青年たちを描いた大河もの。表題のミノタウロスは、一種怪物の隠喩として扱われているようだ。洗練された美文にとてつもない凄味がある小説。