小谷真理解説本サーベイ5

ヴィーナスへの旅―ペレランドラ 金星編 (別世界物語)

『ナルニア国物語』で著名なC.S.ルイスの神学SF三部作<沈黙の惑星>の第二巻目。
原書房版。解説のタイトルは「楽園のウロボロス」。ルイスのSF観、女性観など縦横無尽に解説している。

妖月の航海―ネオ・シンドバッド (ソノラマ文庫ネクスト)

ホラー作家にして名アンソロジストの著者によるジャパネスク・ファンタジー。「シンドバットとクトゥルー神話　を平安時代にドッキングさせるという設定のデタラメさがぶっとんでいてメチャクチャ　楽しい。」と巻末解説に書いてあるように、傑作である。名作はこうでなくてはならない(笑)。

球形の季節 (新潮文庫)

いまや押しも押されぬ人気作家である著者のデビューまもないころのファンタジー長編。解説のタイトルは「夢の地理学のために」とあるように地誌学の視点から書いている。

宇宙叙事詩〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

宇宙叙事詩〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

夢の共作のきっかけとなった『百億の昼と千億の夜』のことから説き起こして解説している。

ムー大陸摩天楼 (角川文庫)

戦記シミュレーション作家として席巻する以前、伝奇SF作家として人気沸騰していた著者の<ムー大陸>シリーズ第三巻。
荒巻作品のなかに登場する女性とはどうであるのか、という視点から書かれたエッセイ。