小谷真理解説本サーベイ11

前回のサーベイ10で、うっかりデータを消してしまい、脱力のあまり更新が滞ってしまったorz


BLACK OUT (幻冬舎文庫)

BLACK OUT (幻冬舎文庫)

95年にテレビ朝日系のシリーズとして放映されたドラマのノヴェライゼーション。「深夜枠のSFドラマといえば、かつて『NIGHT HEAD』という、低予算でありながら高度にSF的な物語学と映像を実現した番組が一世を風靡したものである。さて、かの番組が終了したあとのぽっかりとした空白のなかで、熱狂の残り火をもとめるかのようにチャンネルサーフィンしていた深夜族の前に、本シリーズ『BLACK OUT』は姿をあらわしたのだった。」(解説より) 



そのウワサの『NIGHT HEAD』の角川文庫版解説も、実は書いていた。


第一巻の小谷解説のタイトルは「夜の旅」。
後の解説者・中島伸介氏が、「その他の旅」というタイトルで、打ち返している。
物書き同士の、遊び心のある対話になっていて楽しそう。


シスターが難事件を解決するという一風変わったミステリ。なんでミステリの解説を小谷が書いているのかといえば、各巻の解説者は主人公・小原摩利子にあわせて、みな名前が「まり」だから、ということらしい。遊び心のなせるワザである。


ミステリ解説をもう一点。華麗なるデビューをとげた殊能将之氏の第一長編。
フェミニンなところも理解するインテリミステリ作家の作品の文庫解説者は、女性で統一されている、らしい。
これと前後して、<ユリイカ>の本格ミステリ特集で、ふたりは対談。
殊能氏は、乱歩、横溝、SFとミステリの相違などについて縦横無尽に語っている。